今週のお題「一生モノ」
↑タイトルの欄の下にこのようなお題が出ていたので考えてみる。
私がまだ、20代半ばの頃の話。
職場のベテランの方が
モンブランの万年筆を持っていた。ときどき回ってくる署名の回覧には「万年筆ですることにしている」とおっしゃっていて、
かっこいいな、と思った。
学生の身分では筆記用具に一万円以上かけるなんて考えられないけれど、
一応就職して給与を得ているので、
それくらい奮発して買ってみても良いかな、と思った。
私は幼い頃から高校くらいまで書道を習っていた。
毛筆だけでなく、硬筆も習う。
小学四年生からペン字を習う。
その時は1000円くらいの万年筆でやっていた。
本格的な万年筆で字を書いてみたいと思った。
万年筆はモンブランやペリカンなど海外のブランドがかっこよく見えた。だが、書くのは日本語。海外のものはアルファベットしか書かないため、ペン先が太い。日本語の漢字のように混みいった文字を書くのには向いていないとのこと。
では、国産となる。選択肢は、主にパイロットかSAILOR。パイロットは普段のボールペンで
使っているので「特別感」が薄いと思った。
残るはSAILOR。ペン先にイカリ⚓マークがついている。
かわいい、と思ってSAILORの万年筆を買うことにした。
その話を友人にしたら、「私もほしい」というので
一緒に買いに行くことにした。
東京に住んでいる彼女に会うため、東京にいた。
青山に「書斎館」という万年筆専門店がある。
何百万もする万年筆もあった。いろいろ見て回って、
手頃な価格のSAILORの万年筆を選んだ。私は青、彼女は、白。ペン先は14金ということで錆びないらしい。
手紙を書くときに使用している。たまに使う程度なので、そのたびに中のインクが蒸発してしまっていて書けないので、
インクを吸引する作業から始める。
絶対手にインクがつく。
やっぱり、いい筆記用具で字をしたためるのはいいなぁと思う。
書道を習っていたおかげでそこまでヘタクソな
字を書かずに済んでいる。
以前、図書館で年配の方が万年筆でフランス語の勉強をしていた。
その姿がとても印象的であった。
スマホばかりで、文字を書く機会がなかなかないが、
もっと普段使いできればいいなと思う。